3月だけで4件、異例の”無罪判決”続出「揺さぶられっこ症候群」とはいったい何だったのか… #エキスパートトピ
2026.3.18(水)

保護者が子どもへの虐待を疑われ、刑事訴追されている「揺さぶられっこ症候群事件」で、3月、まさに怒涛のように「無罪判決」が下されました。
3月3日、福岡で無罪判決、同日、大阪の今西事件では最高裁による無罪決定、そして3月10日には宇都宮で、さらに3月13日には大阪茨木AHT事件でも無罪判決が言い渡されたのです。いずれの事件でも、被告人とされた人たちは一貫して「無罪」を主張していました。
これは子育て中の保護者にとって、決して他人事ではない深刻な問題です。いったい何が起こっているのか、振り返ります。
ココがポイント
児童相談所でも、SBS/AHT仮説が未だに根強く暴力的な外力=虐待認定の理由にされていますが(略)構造的な欠陥がある
カンテレNEWS
裁判官5人全員一致の判断。傷害致死事件の争点は、容体急変時の心肺停止が暴行という「外因」によるか否かだった。
乳児の頭のケガは、事故によるものなのか、虐待によるものなのかーー。自宅という”密室“で起きているケースがほとんど
エキスパートの補足・見解
『頭部に損傷を負った赤ちゃんが「揺さぶられっこ症候群」と診断されると、一緒にいた保護者の多くが「虐待」を疑われます。そして、児童相談所の介入によって長期間の親子分離が行われ、中には実刑判決を受けている人もいる…』
筆者が弁護士から連絡を受けこの問題の深刻さを初めて知ったのは、2017年の暮れのことでした。あれから9年、多くの当事者を取材し、一度は手錠をかけられた彼らが「無罪」を勝ち取る場面を何度も見てきました。
痛ましい虐待から子どもを守ることは何より大切です。しかし、赤ちゃんには突発的な病気が発生することもあります。また子育て中には不慮の事故も起こりえます。頭部に一定の損傷が認められたら、即「揺さぶり虐待」と決めつける理論で、これまでどれほど多くの冤罪が生み出されてきたことでしょう。
この問題を長く追及し多くの被害者を救済してきた「SBS検証プロジェクト」のサイトには、一連の無罪判決を受け、以下のように記されています。
『児童相談所でも、SBS/AHT仮説が未だに根強く暴力的な外力=虐待認定の理由にされていますが、そのような認定には構造的な欠陥があることが明らかです。ゼロベースでの見直しが迫られています』
