全裸で暴走、高速逆走、転落、子ども放置…、相次ぐ”狂気”の交通事故 裏に潜む「違法薬物」の実態 #エキスパートトピ
2025.6.7（土）
連日、信じられないような交通事故（事件）が相次いでいる。浜松市の東名高速に車が転落し、運転していた男が２人の子どもを置き去りにして逃走した事件には驚かされたが、逮捕された男は無免許だっただけでなく、「違法薬物」を使用していたという。また、全裸のまま、1時間半の間に20件もの死傷事故を引き起こした男も、覚せい剤を使用していたことがわかっており、今月再逮捕されている。ハンドルを握り、狂気に満ちた運転行為の裏には、アルコールだけでなく「違法薬物」が絡んでいるケースが少なくない。最近の事件をまとめてみた。
ココがポイント
東名高速に転落した車を放置して逃走し、無免許運転などの疑いで男(47)が逮捕された事件で、男の体内から「違法薬物」が検出
ひき逃げなど相次いで20件以上の事件・事故を起こしたとみられる全裸の男（中略）覚醒剤を使用した疑いで男を再逮捕しました。
飲酒だけでなく薬物の使用の疑いも浮上した容疑者の男。警察は、過失よりも罰則の重い、危険運転致死の疑いも視野に捜査
実久さん（当時11）は、下校中に軽乗用車にはねられ、９日後に死亡しました。運転していた男は事故の前、危険ドラッグを使用
エキスパートの補足・見解
長年、「飲酒運転」の危険性が叫ばれてきましたが、最近「違法薬物」を使用した悪質運転による交通事故（事件）が多発しています。薬物に溺れた彼らは法律などお構いなし、自身の身に起こる危険も顧みずに暴走します。偶然通りかかった被害者にとっては、まさに不可抗力、避けようがありません。
神奈川県衛生研究所のサイトから抜粋します。
『覚醒剤、大麻、コカイン、MDMA、危険ドラッグなど、乱用薬物による犯罪は後を絶ちません。近年、インターネットやソーシャル・ネットワーキング・サービス（SNS）の急速な普及に伴い、乱用薬物など有害な情報に接しやすくなっています。（中略）忍び寄る魔の手から自分や大切な家族を守るため、正しい知識を身につけ、乱用薬物には近づかないよう注意してください』
特に、薬物を使用しての運転は、我が身を亡ぼすだけでなく、第三者を巻き込み、大きな被害を生む危険性があります。これを食い止めるためには、免許取得年齢に達する前からの徹底した教育と、免許を取得してからの周囲による厳しいチェックが不可欠です。
また、処方薬や市販薬でも、その副作用が危険運転につながることもありますので、十分な注意が必要です。
