トンネル内での事故や火災、どう対処すべき? 恵那山トンネル【99歳・逆走事故】は他人事じゃない #エキスパートトピ
2025.6.12(木)
6月11日、ぞっとするニュースが飛び込んできた。岐阜県中津川市・中央自動車道の恵那山トンネル(全長約8.5キロ)で、99歳のドライバーが軽自動車で逆走し、別の軽乗用車と正面衝突したというのだ。幸い死者は出なかったが、ひとつ間違えば多重事故や火災につながり、大惨事になっていた可能性もある。
いつ巻き込まれるかもしれないトンネル内での突発的な事故。特に、数キロを超えるような長いトンネルの中で被災した場合、どのように対処すればよいのか。事前の心構えとして関連記事をまとめてみた。
ココがポイント
トンネル内車両火災発生時の避難方法
故障や事故のときはトンネル内は路肩が狭いため、できるだけトンネルの外に出るか非常駐車帯に入る努力をしてください。
出典:NEXCO 中日本
トンネル内には、原則として約750mごとに非常駐車帯が設置されていますので、惰性を極力活用し直近の非常駐車帯に入るよう
出典:JAF(日本自動車連盟)
煙が充満して目も開けられない(中略)「車の爆発音が奥の方で響いていた。焼けただれた車の山で、内部は溶鉱炉状態だった」
エキスパートの補足・見解
連日のように報じられる逆走事故。それだけでも恐怖だというのに、恵那山トンネルのように長いトンネルの中で起こった今回のケースを目の当たりにして、不安を感じた人は多いのではないでしょうか。
1979年に発生した東名高速の日本坂トンネル事故では、死者7人、負傷者2人を出し、事故に気づかずトンネルに進入した車も含め、173台の車が3日間にわたって燃え続けるという大惨事となりました。東名高速の全面復旧には2カ月を要したといいます。その後、さまざまな対策が施されてきましたが、長いトンネルの中で事故が起こり、最悪火災が発生すると、こうした事態となることがあるのです。
しかし、『トンネル内には原則として約750mごとに非常駐車帯が設置されている』『非常口から対向車線へ避難することができる』といった知識を得ておくだけで、万一のとき、少しは落ち着いて行動できるかもしれません。
上記では、主に高速道路のトンネル内で事故に巻き込まれた場合の対処法を紹介している記事等をまとめました。NEXCO中日本(中日本高速道路)による動画は子どもにもわかりやすいので、ご家族でドライブに出かける前に見ておくことをおすすめします。