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自転車は13~18歳が「加害者」になりやすい 歩行者との事故を起こさないために心がけること #エキスパートトピ

2025.11.21(金)

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自転車は13~18歳が「加害者」になりやすい 歩行者との事故を起こさないために心がけること #エキスパートトピ

11月19日の夕方、熊本市北区の歩道でバスを待っていたとみられる93歳の男性が、坂道を下ってきた女子大学生(18歳)の自転車にはねられ、意識不明の重体に陥るという事故が発生しました。報道によれば、この歩道には「自転車通行可」の標識があったそうですが、大学生は「気付いたときには男性が目の前にいて避けきれなかった」と話しているとのことです。自転車もれっきとした「車両」です。歩行者と衝突すると、相手を死傷させるほど大きなダメージを与えます。自転車と歩行者の事故の「傾向」と「備え」についてまとめました。

ココがポイント

大学生が運転する自転車は、スピードが出た状態で下り坂を走り、その先のバス停付近で男性をはねたということです

出典:RKK熊本放送 2025/11/20(木)

自転車でぶつかるだけでも人は簡単に死亡したり、重度の後遺障害を負うケガをしてしまうもの(略)周囲に気を配って運転するべき

出典:弁護士JPニュース 2025/10/27(月)

13~18歳の自転車運転者は交通事故の加害者になることが多い!

出典:交通事故総合分析センター

自転車が歩行者と事故を起こした場合、自転車の過失割合が高くなり損害賠償が高額になることがある。

出典:スポーツ報知 2021/11/17(水)

エキスパートの補足・見解

 内閣府によれば、自転車が第1当事者(事故の原因を作ったとされる側)となって歩行者側が死亡・重傷を負った事故は、平成30年~令和4年の合計で 1579件となっています。衝突する場所としては「歩道上」が多く、転倒した歩行者が頭部を強打して重篤な状態に陥るケースが多く見られます。最近も10代の若者が自転車で登下校の途中に重大な加害事故を起こしており、悪気はなくとも、日常の中に思わぬ危険が潜んでいることを痛感させられます。

 自転車には運転免許が必要ないため、子どもでも学生でも、自由に運転して街中を走ることができます。しかし、自転車はれっきとした「車両」です。法律を破って事故を起こし他人を傷つければ、車で起こす交通事故と同じく金銭的にも大きな責任を負わなければなりません。

 上記「自動車事故総合分析センター」の調査によれば、自転車の加害事故は10代の若者が起こす確率が高いとのこと。まずは「自転車は車両である」という意識を親子でしっかり認識し、歩行者の側を通るときは最徐行をすること、無灯火やながらスマホは絶対にやめるなど、加害者にならないために十分注意してください。また、万一のために被害者への賠償保険加入も必須です。