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【家族3人死亡】懲役20年 危険運転致死の上限に達した過去判決から見る、飲酒ドライバーの悪質性 #エキスパートトピ

2026.2.14(土)

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【家族3人死亡】懲役20年 危険運転致死の上限に達した過去判決から見る、飲酒ドライバーの悪質性 #エキスパートトピ

 2月13日、前橋地裁は、酒を飲んでトラックを運転し、対向車線に突破して対向の乗用車に乗っていた家族3人を死亡させたとして「危険運転致死罪」などに問われていた男に懲役20年の判決を言い渡しました。

 本件については、トラック側、そして被害者側双方のドライブレコーダー映像がメディアで公開され、飲酒運転の危険性と恐ろしさが多くの人に伝えられています。

 今回は危険運転致死傷罪における最高刑が言い渡されたことになりますが、過去にも同様の判決が複数下されています。どのような事案だったのか、振り返ってみたいと思います。

ココがポイント

酒を飲んでトラックを運転し、乗用車に衝突して家族3人を死亡させた罪などに問われた男の裁判で、前橋地裁は男に懲役20年

出典:日テレNEWS NNN 2026/2/14(土)

飲酒運転し、衝突したタクシーの乗客と歩行者3人を死亡させたとして(略)懲役23年(求刑・懲役30年)の判決を言い渡した。

出典:ライブドアニュース 2007/12/20(木)

幼児3人が死亡した飲酒運転追突事故で(略)懲役20年とした二審・福岡高裁判決が確定する。

出典:日本経済新聞 2011/11/20(日)

泥酔状態で運転し、8人を死傷させたとして危険運転致死傷などの罪に問われた33歳の男(略)懲役20年判決がこれにて確定

出典:レスポンス(Response.jp) 2007/3/12(月)

エキスパートの補足・見解

 ここで挙げた事例の他にも、全国各地で「飲酒」が原因となった、極めて悪質で、重大な事故が多数発生しています。青森では飲酒の影響下で最高163km/hという大幅な速度超過をして多重衝突を起こし、4人が死亡。危険運転致死罪が適用され、懲役20年が言い渡されるという事案もありました。

 こうした重い刑罰が下されるケースでは、飲酒の他に、ひき逃げ、超高速度、信号無視、証拠隠蔽、窃盗、薬物、といった他の罪も絡んでいることが多く、また、被害者の人数も複数人となっていることが多いようです。今回、前橋地裁が判決した事件では、被告の飲酒常習性や、法廷で「飲んでいない「覚えていない」など、身勝手な弁解をしたことが、悪質と判断されたとみられています。

 いずれにせよ、アルコールが入った状態での運転は、判断能力を鈍らせ、危険な違法行為を次々重ねるという最悪の事態につながる恐れがあります。そして、何の罪もない人々を理不尽なかたちで巻き込み、家族の人生を狂わせます。

「少しくらいの飲酒でも、たかが過失の交通事故」などと甘く考えてはいけません。懲役20年を超える判決は過去にも実際に出ているのです。