飲酒運転による事故の6割は深夜から明け方に発生 アルコールは”少量”でも脳の機能を麻痺させる #エキスパートトピ
2025.7.12(土)
飲酒ひき逃げ事件が後を絶ちません。7月8日早朝、千葉市内で犬の散歩中だったきょうだいが青信号の横断歩道でひき逃げされた事件では、逮捕された男が飲酒運転、しかも無免許でした。
7月11日、札幌では飲酒運転撲滅を訴え、決起大会が開催されました。この会は11年前の7月13日、北海道小樽市のビーチで4名が死傷した飲酒ひき逃げ事件をきっかけに制定された「飲酒運転根絶の日」を前に開かれたものです。
夏休みはレジャー等でお酒を飲む機会が増えると思います。飲酒運転の恐ろしさを今一度認識していただきたいと思います。
ココがポイント
調べに対し、「何かにぶつかったことは分かったが、無免許と飲酒がばれると思って逃げた」などと供述しているということです。
北海道小樽市の飲酒ひき逃げ事件をきっかけに制定された「飲酒運転根絶の日」をまえに、札幌では鈴木知事らが参加して決起大会
「アルコールが抜けるまで時間稼ぎ、口裏合わせなど悪質」飲酒死亡ひき逃げ事件 男に懲役5年6か月の実刑判決 山梨・甲府地裁
酒に強いと言われる人でも、低濃度の アルコールで運転操作等に影響を及ぼすことが各種調査研究により明らかになっています
出典:警察庁
エキスパートの補足・見解
令和6年中の飲酒運転による交通事故は2,346件、そのうち、死亡事故件数は140件で、前年と比べて28件増加しました。飲酒運転の死亡事故率は、飲酒なしの約7.4倍というデータが出ており、酒を飲んでハンドルを握るという行為がいかに危険であるかが分かります。
警察庁のサイトには、以下のように記されています。
『アルコールには麻痺(まひ)作用があり、脳の働きを麻痺させます(中略)具体的には、「気が大きくなり速度超過などの危険な運転をする」、 「車間距離の判断を誤る」、「危険の察知が遅れたり、危険を察知してからブレーキペダルを踏むまでの時間が長くなる」など、飲酒運転は交通事故に結びつく危険性を高めます』
ちなみに、飲酒事故の発生時間は、22時から5時台までで約6割を占めるそうです。
また、ひき逃げ事件の多くは飲酒の事実を隠すことが動機になっており、パニック状態での逃走という行為にもリスクが伴います。
各種研究により、酒に強いと言われる人でも低濃度の アルコールで運転に影響を及ぼすことが明らかになっていますので、絶対に飲酒運転はやめてください。