最近の動向

   死因究明制度」をめぐって民主党は法務部会を開き、おととし死亡した大相撲の力 士の遺体の解剖を担当した元准教授が「犯罪の可能性が高い遺体だけを解剖するので は不十分だ」として、制度の改善の必要性を訴えました。 「死因究明制度」をめぐっては、暴行を受けて死亡した大相撲の時津風部屋の力士が 当初は病死と判断されるなど、事件や事故の見落としが相次ぎ、態勢の充実が必要だ という指摘が出ています。27日に開かれた民主党の法務部会には、死亡した力士の 遺体の解剖を担当した元新潟大学大学院の准教授が出席し、「力士の体には多くの傷 があったのに、当時司法解剖が行われなかったのは問題だった」と述べ、警察の初動 捜査の問題点を指摘しました。そのうえで、この元准教授は「現在の『死因究明制 度』では、体の表面などを見て犯罪の可能性が高い遺体だけを解剖することが多く、 事件や事故が見落とされるケースがある」と述べ、制度の改善の必要性を訴えまし た。民主党は、現在の制度を改善し、死因の調査を警察に一元化するための法案を、 おととし国会に提出していますが継続審議となっており、今後与党側に法案の審議を 進めるよう働きかけることにしています。


© 柳原 三佳